ファシリテーションし、安心安全な場づくりするために伝えるグランドルール7選
学びや会議の場で安心安全な場をファシリテーションするために大切なことがグランドルールをつくることです。
このルールは、ファシリテーションする側にも必要なマインドであり、参加する側にもしっかりと伝えることで、より良い場づくりができます。
私は普段の生活でも、この7つのグランドルールを意識できるようになったことで、人生観が変わったと言っても過言ではありません。
そのくらい私が大切にしている7つのグランドルールをご紹介します。
Marikoインプロを使ったファシリテーションを実践し始めて、10年以上。この6つのマインドをいつも自分で意識することで、参加者の皆様からも嬉しいフィードバックをたくさんいただけるようになりました。
※ 師匠である樋栄ひかるさんに出会い、たくさん学んできました。
現在は、師匠が設立した、一般社団法人 Applied Improvization Facillitator’s Academiaでも微力ながら参加しています。
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もくじ
ファシリテーションする際に大切にしたいグランドルール7選
- Yes,and(どんなことも肯定的に受け止めた上で提案する)
- Listen (人の話や自分の気持ちに耳を傾けよう)
- Be Present(今ここにいて、今という時間からプレゼントを得よう)
- No”む” “ひ”(難しい・無理・無駄・否定・非難・比較の禁止!)
- Make mistakes/Take risk(リスクを取って、たくさん失敗しよう)
- have fun(とにかく楽しもう!)
- co-create(一緒に作ろう!)
ファシリテーションするスキルは、技術も大切ですが、ここにかいたマインドもすごく大切だと感じています。
シンプルなように見えて、実は奥深いですが、ぜひ、意識しつつ、ファシリテーションをしてみてださい。
また、その場に必要なものを選んで、参加者に共有しましょう。
グランドルールの詳細
それぞれのグランドルールについて解説していきます。
すベてを一気に理解し、実践していくのは簡単なことではありません。
まずは自分に必要そうな3つ、とか、その場に必要なグランドルール3つというふうに選んで活用していきましょう。
Yes,and(どんなことも肯定的に受け止めて返す)
これは何よりも大切にしている考え方です。
どんなこと、どんな言葉にもまずはYes、つまり、肯定的に受け止める。
「いいね、おもしろいね。」
「なるほど、そんな考えがあるんだね。」
その上で、andで自分の提案をする。
「私ならこうする!」
「こんな風にしてみるのはどう?」
No, but(いや、違うでしょう) になっていたり、Yes,but(そうだね、でもダメだと思うよ)になっているかもしれません。
言葉で説明するのは簡単ですが、できないことも多いので、実行できている?と私は日々問うようにしています。
もちろん、私たちは人間なので、全ての出来事にYes, andできるわけではありません。
そんな時は、できない自分を否定することなく、そんな自分自身をYes,andしてみてください。
私自身は、自分自身にもYes,andできていなかったという時期もたくさんありました。
自分の行動、言動に対して、あんなことしてしまったとか、私が悪いとか、全てNoで考えてしまっているんです。
できない、悪い自分ではなく、ここまではできた、自分なりに頑張ったことに目を向けてみてください。
ファシリテーションする側もされる側でも、うまくYes, andできない時は、自分の行動、言動に対しても、Yes,andを意識してみてください。
参考記事:インプロ(即興劇)から生まれたYes,andの考え方
Listen (人の話や自分の気持ちに耳を傾けよう)
Listenは”きく”ですが、日本語の漢字で言うと、”聴く”です。
この漢字がとてもいいなと思いますが、耳と目と心という字が入っています。
つまり、しっかりと耳を傾け、目でしっかり観察して、心で聴くということです。
この聴くは相手の話すことを聴くという意味でもあるし、自分の気持ちもしっかり聴くということも大切にしてほしいと私は思います。
ファシリテーションする時にも、そこにいる人たちの状況や声に耳を傾け、いい空間を作っていきましょう。
そうして、参加者同士も聴き合うことを大切にし、いい関係性を作っていきます。
Be Present(今ここにいて、今という時間からプレゼントを得よう)
Presentは文字通り、プレゼントであり、現在という意味でもあります。
つまり、今ココにしっかりいるということです。
何かの学びの場や打ち合わせ、お客様との商談など、どんな場面でも、
『あー今日のご飯何にしようとか。』
『眠たいなぁ』
など、次のこと、他のことを考えるのではなく、今ココの状況にいられているでしょうか。
今いるこの場所に集中していくことで、あなたにとってのプレゼントを何か得ることができるかと思います。
No”む” “ひ”(難しい・無理・無駄・否定・非難・比較の禁止!)
以下のような、むのつくことば、ひのつくことばを使わないようにしましょう。
む ・難しい ・無理 ・無駄
ひ ・否定しない ・比較しない ・批判しない
絶対に言ってはいけない、絶対にやってはいけないと言うわけではありません。
言いたくなることもありますし、知らず知らずのうちに相手を否定してしまうこともあるかもしれません。
できるだけ言わないように、そんな行動にならないように意識していきましょう。
場を作るファシリテーターの立場になったときには、みんなで場を作るグランドルールとして提示しておくことで、いい空間を作っていくこともできます。
インプロを使ったワークをする際には、あえて、
-
”難しい!”という言葉を言ったら正座です。ただ、3秒以内に楽しいという言葉に変えてもらえたら正座は無しにします!
といった遊び心を入れながら、言わないような空間を作っていくのもオススメです。
ちなみに難しいという言葉はそこまで悪い言葉ではないかもしれませんが、時に思考停止に繋がってしまいます。
楽しいと言葉を変えるだけで、新たなアイディアもわいてくるかもしれません。
参考記事:ビジネス・研修・教育で使えるインプロとは?その効果は?
Make mistakes/Take risk(リスクを取って、たくさん失敗しよう)
いつもよりリスクを取って、たくさん間違いや失敗をしましょう。
誰しも、間違いやリスクをとるのは怖いものです。
特に子どもたちにも間違いをおこさないようにと、大人たちが先回りして、”正解”や”正しい”ということをさせる傾向があるようにも感じます。
うまくいった方がもちろんいいですが、ファシリテーションする場があれば、小さな間違いや違うと思うこと、リスクをとってもいい場を作っていくことが大切です。
このルールがある中では、間違ってもいい空気感があり、私自身ものびのびと発言できたり、意見が活発になったりして、変化がありました。
失敗は成功のもととも言いますが、うまくいかないことを楽しんだり、あきらめずにできるようになる姿勢が育めるような空間を作っていくことがオススメです。
私自身も理解をしているつもりでも、いまだに仕事で失敗を恐れているなと自分で感じることもあります。
自分自身にも日々、問うていきましょう。
have fun(とにかく楽しもう!)
とにかくどんなことも楽しみましょう。
『人は存在するだけで、相手に影響を与えている』
学んだ当時、この言葉には、ハッとさせられたことを今でも覚えています。
人が楽しそうかどうかは、語らなくても、その人の空気感でわかります。
楽しそうな人の周りには、いろんな人がやってくるし、関係性もよくなります。
まずは、自分自身から楽しんでいきましょう。
co-create(一緒に作ろう!)
その場を作るのは、ファシリテーターだけでなく、その場にいる全ての人です。
一人でもやる気がなかったらネガティブな空気になるし、よくない方向へ向かってしまうかもしれません。
ファシリテーターが場を作るのはもちろんですが、その場にいる人みんなで、場を作ったり、何かcreateに物事を考えよう!ということを最初に伝えておくだけでも、空気感はかわります。
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まとめ
ファシリテーションをするときの場のグランドルールは、たくさんあります。
ファシリテーションし、安心安全な場を作るのは、技術だけでなく、その人のマインドが大きく関わっています。
まずは自分自身で、このマインドを意識し、その上で、作りたい場のグランドルールとして、その場にいる全ての人と共有してみてください。